購入する際のチェックポイント

チェックポイント

機能性表示食品を購入する際に、確認しておきたい項目をご紹介します。

1日当たりの摂取目安量

摂取目安量は、1商品に含まれている内容量を記載するのではなく、1日に摂取すべき量を記載しなければならないルールとなっています。もちろん目安量ですので、絶対にその量を食べなければならないわけではありません。しかし、機能性表示食品は科学的根拠に基づいて「○○に効く」ことを販売企業が責任をもって証明した上で販売している商品です。つまり摂取目安量についても、その量にした根拠(データ)が必ずある訳で、摂取量がその量に満たなければ期待した効果が得られなくても不思議ではありません。逆にあまりにも摂取量が多すぎた場合は、なんらかの健康被害があらわれる可能性もあります。1日の摂取目安量をある程度(許容範囲を含んでおりますので厳密でなくても結構です)守って、食べるようにしてください。

さて、購入する際に気を付けるべきポイントとしては、ここからが本題です。
上記の通り摂取目安量は、企業が勝手に設定したものではなく、実際にヒトで試験した臨床データ、あるいは過去の文献データに基づいて設定されているため、中にはその必要量を満たすのに「1日5個」「1日7杯」摂取しなければならない商品もあります。商品によっては、食べれないこともない量ですが、毎日食べ続けるにはちょっとキツイなという量の商品もあるかと思います。その時に半分ずつ、あるいは1/3ずつ何日かに分けて食べようと考えるのは、あまり好ましくありません。なぜなら1日にその摂取目安量を食べることを仮定して、効くことの証明がされているからです。

購入する際は「1日当たりの摂取目安量」を見て、自身が1日に食べられる量であることを確認してから買いましょう。

届出表示

前述したとおり、機能性表示食品を販売するためには、その効果の科学的根拠を証明しなければなりません。
機能性表示食品の効果をどのようにして証明したかによって、表示の仕方が微妙に変わりますので、この項目も商品を購入する際の見極めポイントになります。

①実際に販売する商品でヒトの試験を行い、効果があることを証明した場合

表示例
本品にはA(成分)が含まれるので、Bの効果があります(機能性)

特定保健用食品(トクホ)と同様に、ヒトによる試験を行い、その結果を論文として発表したことを根拠としています。実際に販売する商品そのもので試験しているため、最も直接的な表現が可能です。

②実際に販売する商品と同様の商品に関する過去の文献結果から、効果があることを証明した場合

表示例
本品にはA(成分)が含まれ、Bの効果がある(機能性)ことが報告されています。

一見、①の表現と何が違うの?と思われるかもしれませんが、②では実際に販売する商品で試験をしたわけではなく、その商品とほぼ同じ商品(消費者庁が同一性を受理した)の文献をまとめ、効果があると判断したことを根拠にしています。①と異なり、実際に販売する商品で確かめたわけではないため、「報告されている」という表現に留まります。

販売する商品に含まれる成分の効果を過去の文献結果から証明した場合

表示例
本品にはA(成分)が含まれます。AにはBの効果がある(機能性)ことが報告されています。

②同様③も過去の文献をまとめることで根拠を示しています。しかし、③の場合は、実際に販売する商品自体の効果を証明しているわけではなく、商品に含まれる成分の効果を証明しています。そして、その効果をもつAの成分がこの商品には含まれているため、この商品にはBの効果があるという三段論法を根拠にしています。というわけで、少々遠回しの表現を用いることが定められています。

【直接的な表現】 ① > ② > ③ 【間接的な表現】
だからといって、①の方法が一番根拠が高いかというと、そうとは言い切れません。確かに実際に販売する商品で試験を行い、効くという結果が出ているだから、自分にも効くだろうと思われがちですが、通常1回の試験は数十人(多くても数百人)程度の人達で行われるため、統計的な処理はしているものの良い結果がたまたま出る場合もあり、他の人には効いたが自分には効かないという可能性もあり得ます。(これはトクホも薬でも同じです。)

しかし、②や③は過去の多くの文献データをもとに効果を証明しているため、試験に係わった人の数は圧倒的に多く、より多くの人に効いたというデータがある訳です。その一方で、実際に販売する商品では試験をしていないため、他の商品では効いたけど、本当にその商品で効くかどうかは証明されていません。

現在の届出状況は、①:②:③=2:0:8 という割合になっています。③の方法が比較的手間と費用が掛からないということもあり、③を選ぶ販売企業が多くなっています。

あなたならどの方法を信じますか?
商品を選択する際の参考にしてみてください。

日本食品エビデンス協会