機能性表示食品を売る

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上市後の販売戦略を練る

目的成就を分かつポイント

皆様にとって、機能性表示食品の開発目的は何でしょう?
売上増大、新規顧客層の開拓、既存商品の科学的根拠の確保、定期購買できる商品確保、話題性の獲得、自社食品の安全性アピール、健康に配慮する企業としての企業価値向上、ライフスタイルの提案などが考えられますが、どの目的もこれまでの既存商品で成すことができなかったことが殆どではないでしょうか。言い換えると、開発する機能性表示食品の新規商品を売っていくためには、これまでの商品と売り方・見せ方を変える必要があるかもしれないということです。

上市後に目的を成就するためにはこれらのポイントを強く意識して、機能性表示食品の開発に臨む必要性があります。

開発目的

販路拡大

新規顧客層の開拓を目的とする場合、同時に新しい販売経路も開拓する必要は高いです。
例えば、これまで顧客年齢層が高かった商品を、若年層にも買ってもらいたいと考えた場合、販路も百貨店や自前店舗からコンビニ、ドラッグストア、Webサイトなどに拡げていく必要があります。しかし、これまで利用してこなかった販路を開拓するのは簡単なことではありません。展示会への出展を通して、商品をバイヤー達に知ってもらう。機能性表示食品用のホームページを新設し、安全性や機能性について科学的根拠を詳しく説明する商品紹介やSNSによるキャンペーン情報の拡散などを行っていく。等の施策が必要になります。

物流確保

販路開拓と同様に物流の仕組みを改めることも検討しておかなければなりません。特に昨今のネット販売では、商品のまとめ買いや送料無料、早期配達が常識になりつつあります。定期購買、リピートが大きく見込める健康食品において、ネット販売をしないという選択肢はまずありえません。また自社サイトだけでなく、Amazon、楽天市場等のショッピングモールを活用することも視野に入れる必要があります。これらに対応する効率の良い流通経路の確保に努めましょう。

データ解析

上市後の需要予測をする上で、市場調査を行うことは、もはや世界の常識ですが、需要予測の精度を高めることは大手企業にとっても難しく、悩みの種です。上市後に販路毎の売上を顧客の層別解析で見える化していくことは、開発した商品の販売効率改善に繋がるだけでなく、次の新規開発に役立ちます。上市前にCRMなどのシステム構築を進めておき、販売初動に伴う混乱に備えましょう。

表示規制対応

健康の維持・増進に関わる表現をパッケージや広告に記載する場合は、医薬品医療機器等法を始め、健康増進法や景品表示法等を遵守する必要があります。2016年4月に導入された不当表示に対する課徴金制度は、違反が明らかになると過去3年間分の売上の3%を課徴金として払わなければならない規定で、違反しても広告を取り下げれば済むという考えは通用しなくなっています。

また、機能性の評価を臨床試験で行うか、研究レビューで行うかによって、表示できる機能性の表現や使用できるデータに違いが生じるなど、開発前に知っておきたい表示ルールもあります。法規制に抵触しない範囲を見極め、如何に消費者に機能性をアピールするかを検討することは売上に直結する非常に重要なポイントです。

日本食品エビデンス協会